───────────────────────────────────────── 宮 昌太朗 モニターの向こうから、彼女は私たちを見つめている──『くまたんち』 特に驚かされるのが、くまたんがプレイヤーの方をじっと見ている……という演出。 ひとつの行動をするたびに、くまたんはプレイヤーから褒められたり、 怒られたりするのを待っているのですが、その“入力待ち”の映像が実に魅力的。 ふと<思想地図>第一号に掲載された、黒瀬陽平の論文「キャラクターが、見ている」 のなかに出てきた、イコンをめぐる論考を思い出したりするのですが、 ここでのくまたんは、ただひたすらプレイヤーに向かってだけ、視線を注いでいる。 モニター越しにこちらを見つめている彼女は、じっと“私たち”の反応を待ち続けている。 その光景は、愚かで愛らしいと同時に、なにかとても崇高にも見えたりもする。 ※早川書房 S-Fマガジン2008年12月号(10月25日発売号)119ページより一部引用 ───────────────────────────────────────── シガタケ&おじさんB 「…俺たちゃ、知らぬ間ににトンデモナイものを作ってしまったみたいですぜ…w」